2015年度活動報告

臨時研究会

「モンゴル帝国継承国家論の再検討」プロジェクトでは,中央民族大学のミャンガト・エルデムト教授をお迎えして,下記の通り臨時研究会を開催しました。画像資料を駆使した興味深い内容で,多くの質疑応答が交わされました。なお,この研究会は,当研究所が中央民族大学モンゴル言語文学系の間で取り交わした学術交流覚書に基づくものです。

・日時:2015年12月17日(木) 16:00~17:30
・場所:早稲田大学文学学術院 33号館第8会議室
・報告者:ミャンガト・エルデムト(中央民族大学モンゴル言語文学系)
・題目:「トド文字碑文形成の社会・歴史的背景」(托忒文碑文形成的社会历史背景)

シンポジウム「通商・巡礼・亡命:17世紀~20世紀初頭の中央ユーラシアにおける超境界活動」

本シンポジウムは,「モンゴル帝国継承国家論の再検討」プロジェクトと,「近代チベット・モンゴル研究会」が連携し,私立大学戦略的研究基盤形成支援事業「近代日本の人文学と東アジア文化圏」との共催で実施したものです。「帝国」の枠を越えた接触・交流と,それによる宗教・民族共同体の再構築という問題に焦点を当てて,4人の方に報告していただきました。どの報告も,広い視野に立ち,かつ実証性の高い内容で,学外・遠方からの参加者も交えた活発な質疑応答・討論が交わされました。

日時:2016年3月12日(土) 13:00~17:30
場所:早稲田大学文学学術院 36号館682教室
プログラム:

  • 報告① 濱本真実「ロシア・中央アジア・新疆間のムスリム・ネットワーク─タタール商人の活動を中心に─」Resume1 Hamamoto
  • 報告② 井上岳彦「1877年以降のカルムィク人仏教徒 ─国外聖地巡礼の復活とその影響について─」Resume2 Inoue
  • 報告③ 小林亮介「ダライラマ13世の亡命と外交(1904-1912)─W. W. Rockhillとの往復書簡の検討を中心に─」Resume3 Kobayashi(史料編:Resume3 Kobayashi2
  • 報告④ 橘 誠「清朝崩壊後のモンゴル・チベット関係─蒙蔵条約とその後─」Resume4 Tachibana
  • コメント 石濱裕美子
  • 総合討論

臨時研究会

「モンゴル帝国継承国家論の再検討」プロジェクトでは,中国第一歴史檔案館の李剛氏をお迎えして,下記の通り臨時研究会を開催しました。すモンゴル関係の内容を多く含む同檔案館の満文檔案,特に奏摺の処理システムについて,斬新な見解が披露され,非常に興味深い内容でした。

・日時:2016年3月29日(火) 16:00~17:30
・場所:早稲田大学文学学術院 39号館第7会議室
・報告者:李 剛(中国第一歴史檔案館満文処)
・題目:「満文奏摺の処理手続と副本の形成」满文奏折运行办理程序及其副本的形成