2021年度活動報告

本研究所は,2021年10月に同名再設置(5年間)を認められ,全体的な研究テーマとしてあらたに「近世~近代中央ユーラシアにおける人の移動と多言語コミュニケーション」を掲げ,2つのサブテーマ:①「「宗教的基盤に基づく人の移動と社会の近代化」;②「清朝の対外関係における媒介言語とコミュニケーション=ギャップの様態」を置いて活動を開始した。 2021年度も,主として日本国外を研究対象とする本研究所の活動はコロナ禍のために引き続き厳しい制約を受け,十分な成果が挙がらなかったが,2021年12月には満族史研究会大会(オンライン)を共催した。これは単なる名義上の共催ではなく,オンラインのホストを早稲田大学におき,運営・進行に本研究所のスタッフが全面的に関与する形で実施したものである。また,2016年以来,複数の所員・招聘研究員が参画してきた人間文化研究機構(NIHU)の研究プロジェクト「北東アジアにおける地域構造の変容」島根県立大学拠点は,2022年3月に研究成果を『論集 北東アジアにおける近代的空間』(明石書店)として刊行した。本研究所が組織として関わったわけではないが,内容的には本研究所のプロジェクトと密接に関連するものである。