2013年度活動報告
第3回研究会「『境界』から見るモンゴル史」
「モンゴル帝国継承国家論の再検討」プロジェクトの第3回研究会を下記のとおり開催しました。今回は,「モンゴル」あるいは「モンゴル史」の指し示す範囲はどこからどこまでなのか,という根源的な問題をあらためて考えてみるために,「境界」をキーワードとして,17~20世紀のモンゴルにかかわるいくつかのトピックスを設定しました。もちろん,ここでいう境界とは,地理的なものばかりでなく,民族的,文化的あるいは観念的な意味での境界をも含んでいます。以下の報告が行われ,その後,有意義な討論が行われました。
記
日時:2013年11月23日(土・祝) 14:00~18:00
場所:早稲田大学文学学術院(戸山キャンパス) 36号館682教室
プログラム:
- 報告① ハスバガナ〔哈斯巴根〕(北京市社会科学院満学研究所,早稲田大学訪問学者)ハスバガナ「 清初のハン号について」(蒙文版)
- 報告② B. ナツァグドルジ(モンゴル科学アカデミー歴史研究所,本研究所招聘研究員) 「18世紀ブリヤート人の汎モンゴル観念における仏教的要素」
- 報告③ E. ジグメドドルジ(モンゴル科学アカデミー歴史研究所,早稲田大学外国人研究員) 「モンゴル国立中央文書館に所蔵される若干の日本人関係資料について」
- 総合討論
講演会「最近の内モンゴル近代史の研究動向について」
- 日時:2014年3月7日(金)15:00〜17:00
- 場所:早稲田大学文学学術院 39号館(第2研究棟)第4会議室
- 講演者:バイルドグチ(白拉都格其)(内モンゴル大学教授)
チラシはこちら
第一回 近代チベット・モンゴル研究会
2013年2月1日
- 石濱裕美子「ダライラマ13世の布告について今の時点でわかったこと」
- 橘 誠「蒙蔵条約の今昔」
- 小林亮介「シムラ会議と近代チベットの国際的契機」
第二回 近代チベット・モンゴル研究会
2013年7月24日
- 石濱、橘、小林がウランバートルで開催された国際チベット学会(7月21日~28日)に参加し、関係各位との交流・関係史跡への訪問を行った。
- 7月24日に研究会をもち、石濱はジェブツンダンパ8世の即位式がダライラマ13世の即位式をモデルにしていることを指摘し、小林亮介は1908年のインド・中国通商章程で利用されたダライラ13世の印章について発表した。
第三回 近代チベット・モンゴル研究会
2013年12月19日
- 石濱裕美子「モンゴル滞在中のダライラマ13世」
- 橘誠「蒙蔵条約その後」
- 小林亮介「大英図書館所蔵ルンシャル文書について」